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  新連載・エクセレントカンパニー
  成長注目企業の社長に聞く
株式会社三和スクリーン銘板
会社プロフィール
企業名
株式会社三和スクリーン銘板
住所
愛知県愛西市佐折町宮寺55番地
資本金
4,200万円
従業員
250人
設立
1979年5月26日
営業品目
各種スクリーン印刷、インサート成形パネル、レーザーノブなど
WEBサイト
活力ある21世紀の担い手はエクセレントカンパニー  意欲ある戦略的な経営者に登場して頂いた
タッチパネル印刷で内外新市場を開拓する先進企業
2009年の「元気なモノづくり中小企業300社」に選定された、ご感想からお聞かせください
画像 大変名誉なことだと喜んでいます。平成15年、「愛知ブランド企業」に認定されたのですが、今回の300社の受賞も、お客様の反響が大きいのに驚いています。企業イメージが良くなり有り難いです。画像それに若い社員がプライドを持ってくれることですね。前回の認定の際にお客様でありますガス機器の最大手、リンナイの内藤会長からもお褒めと励ましの言葉を戴きました。

インタビューの様子(概要)を動画でご覧いただけます
インタビュー前半
インタビュー前半
(約6.3MB)
インタビュー後半
インタビュー後半
(約6.3MB)
動画動作環境
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創業は1979年ですが、創業のきっかけは
 父が経営していた原ネームプレート製作所に勤め、営業部長までやったのですが、どうしても自分で会社をやりたくて36歳で独立。工場の一角を借り、スクリーン印刷の下請けからスタートしました。当時売れ始めた自販機の電照板の印刷、ガスコンロや炊飯器向けの印刷の仕事をしました。独立したころは、機器の操作盤は金属やアルミ製から樹脂製のものが多くなってきた時です。兄が引き継いだ原ネームプレートとは競合しないように、樹脂の印刷に特化しました。丁度、自動車でも樹脂のプレートが多く使われるようになりました。厚いアクリルの印刷プレートが主体でしたが、我々はトヨタ自動車の仕事で薄いフィルムのプレートに挑戦し製品化、それが評価を戴き、事業を軌道に乗せることができました。
画像 苦労したのは、日産自動車の「フェアレディ」の仕事です。今までにないやり方でプレートを作る仕事で、社員が一番苦労しました。ポリカーボネートの透明なフィルムの裏に印刷し、表に金属のヘアラインを引いて欲しいというのです。金属調のヘアラインを行う事により、文字や絵マーク(意匠)がうまく抜けず苦労をしました。その対応に社員は約3か月間徹夜で頑張ってくれ、成功しました。これが1回目の試練で、これで会社の力も付き、ホットスタンプ抜き文字パネル製造で名前を広く知られるようになりました。
 2回目の試練はトヨタからきた「マークII・カムリ」の仕事です。それまで自動車の操作パネルはボタンで左右、上下に動かす機械式でしたが、それがプッシュ式に切り替わった時です。半透明の樹脂に黒の塗装をして文字の部分を切り取って下の樹脂を出して文字を表示する仕事でした。そこで印刷技術を生かして、先に印刷して後で剥がして文字を浮かび上がらせることにしました。これが見事に成功しました。現在ではレーザーエッチング加工になり、手加工はなくなりました。
洗濯機のタッチパネル印刷では国内で8割のシエアをもっていますが、貴社の技術の強みを教えてください。
 今お話があった高いシエアを持っているのは操作パネル成形と文字などの印刷を一体加工する印刷成形のパネルですね。この技術を使った、カーブの付いたパネルを初めて見て、「将来こうなる」と直感しました。それを知り合いの成形メーカーに持って行き、いろいろ工夫しました。東芝の名古屋工場(旧・愛知工場)から、洗濯機の操作パネルに使いたいという話がきました。今までの平らなパネルに比べて柔らかな曲線を用いたものはデザイン的に優れています。そこに、金型をやっていた弟から、経営を支援して欲しいという話があり、渡りに船で樹脂成型用の金型を手がけることにしました。金型に乗り出したことで、より高度で難しいもの、デザイン性に優れたものができるようになり、他社と差別化ができました。家電製品や自動車はデザイン性や見栄えが重要で、印刷と金型技術を活かした当社の技術は評価されています。
画像 家電製品では、パナソニックや東芝などと意見交換しながら、ユーザーが求めるより良いものを出しています。湾曲パネル生産では、絞りに合わせながら皺をとり、それに印刷を加えますが、絞りの具合と印刷の関係には当社が培ってきたノウハウが活かされています。良いものを作るにはあきらめずに何度もトライすることが大切です。
 いま、技術的に全く新しいことに挑戦しています。フィルムに金属調を蒸着してインサートする技術です。コストが少し高いのですが、技術的にめどがついています。家電製品、オーディオ機器、デジカメ、携帯電話、パソコンなどの分野で用途があると期待しています。
 当社は家族的な会社です。従業員は海外、グループ合わせて約800名です。海外はマレーシア、タイ、中国に工場、米国に事務所を持っています。不況により、自動車関連の仕事は大きな影響を受けましたが、家電関係がエコ対策の影響で仕事が増え、フル稼働の状態です。
座右の銘と趣味を教えてください
画像 若いときに、下請けとの仕事のことで悩みました。ある方から「娑婆のことは娑婆で解決できる」と諭され、気持ちが楽になりました。それと父が言っていた「人事を尽くして天命を待つ」が強く印象に残っています。座右の銘は「人が活きてこそ企業が活きる」です。趣味はゴルフで、体調も良くなってきましたので回数を増やしたいと思います。
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本社工場画像

JSA/JAB/AichiQuality画像

製品

【樹脂銘板品】 樹脂銘板品画像
樹脂銘板はフィルムの裏面からスクリーン印刷を何度も重ねて印刷し、最後に型抜きをして生産されます。用途としては、自動車の時計表示パネル・ヒーターコントロールパネルなどで使われています。プレス加工することも可能で、 電子レンジ・炊飯器などの家電でも幅広く使われています。

【フィルムインサート成形品】 フィルムインサート成形品画像
家電の操作パネルなどは、スクリーン印刷プレス・フィルムインサート成形の工程で生産されます。 製品は、家電メーカーに納入され電子レンジや洗濯機などのいろいろな家電に取り付けられます。立体感のある形状に加工することが可能でデザイナーのニーズに応えるためにより高い技術が求められています。

【塗装品】 塗装品画像
自動車室内に使われているノブ・スイッチ類は、素材(樹脂ペレット)から成形を行い、塗装・レーザー工程を経て製品となります。 文字などは、白や赤塗装の表面に黒塗装を施し、レーザーで表面塗装をはがして下層の色を露出させて印字します。

【成形印刷品】 成形印刷品画像
厚みのある成形品の裏面からスクリーン印刷をすることで、深みのある表現が可能である。印刷する成形品が厚いほど奥行感と高級感が増すので高級車の内装品に使われている。また、表面は磨耗に強いため中級車の表示パネルにも使われている。

【NEW FLEX MARK】 NEW FLEX MARK画像
地球にやさしい軟質素材で開発された新しいマークです。勘合の困難な三次曲面にもよくなじむばかりでなく、取り付け状態のあらゆる場面での安全性をも追求しました。地球環境への配慮から、ドライ方式の表面処理を採用しつつ,フレキシブルなままで、ウエット方式と同じ概観を得ることを実現しました。また、回収、再生に至るまでのライフサイクル全般にわたる無公害マークといえます。

【New Shippo Mark】 New Shippo Mark画像
尾張七宝の伝統を継承しつつ、軽量アルミ材をベースに開発されたりリサイクル可能な新しいマークです。製品のライフサイクル全般にわたって環境負荷の軽減を求められる今、エコプロダクツとしての存在を主張しています。アルミベースにスクリーン印刷+特殊加工を注意深く施し、従来の七宝の味わいを再現させました。コストパフォーマンスをも実現させ、従来形の七宝マークを100とすると、わずかに20です。

【蒸着エンブレム】 蒸着エンブレム画像
透明アクリル樹脂成形品に、スクリーン印刷やPAD印刷を施し、乾式メッキの技術を利用した一貫工法で、シルバー・ゴールドなど、斬新なデザインを具体化した加飾を可能とした特徴あるエンブレムです。従来の工法に比べ、3〜4工数削減された当社独自の工法で、コストパフォーマンスも実現しました。

【HISOGLA 浮上エンブレム】 蒸着エンブレム画像
マーク/エンブレムを「浮いている」「浮かせる」「より立体的に・・・」という発想を基に開発されたイメージを持つ工法です。下地処理のレーザーホログラフのきらめき効果が生み出されます。*HISOGLA樹脂や工法は三和グループの友仁エンジニアリングが特許を有してます。

株式会社三和スクリーン銘板 本社にて 代表取締役社長 後藤 務 氏
聞き手  財団法人経済産業調査会編集特別顧問 岡村 信克

この記事は当会の 会員資料 および 経済産業公報(2009年 7月 31日号)に掲載されます。
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