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  新連載・エクセレントカンパニー
  成長注目企業の社長に聞く
音羽電気工業(株)吉田 修 氏
会社プロフィール
企業名
音羽電機工業株式会社
資本金
8,190万円
従業員
220人
設立年
昭和21年 5月
事業内容
各種避雷器、デバイス製品、電子応用機器の開発、製造、販売、雷対策のコンサルティング、電気工事
WEBサイト
活力ある21世紀の担い手はエクセレントカンパニー  意欲ある戦略的な経営者に登場して頂いた
高信頼セラミックスで海外に飛躍
今年創業60周年を迎えられました
画像 当社が扱っている避雷器とは落雷で発生するサージ(過電圧、過電流)から電気機器を守るものです。父の亀太郎が音羽電器製作所を設立したのが昭和21年で、今年で創業60周年を迎えることができました。この間、当社が貫いてきたのは「雷と雷対策を極める。セラミックスを極める」ことです。当社の雷対策ビジネスが本格的にスタートしたのは昭和25年にPバルブ避雷器を商品化したとき。世の中にない全く新しい材料であったため、お客様の信頼を得て利用していただくまでに苦労しました。以来、電力、鉄道、通信などの分野に避雷器の普及を図ってきました。
 この間常に技術の開発、生産設備と試験設備を新しくすることに力を入れてきました。バブル崩壊後、電力会社の投資抑制や製品価格の低下などで厳しい時期も、日本に一台しかない雷インパルス大電流発生装置など試験設備だけは継続的に導入してきました。これら設備は新製品開発などで威力を発揮していますし、当社しかない試験設備ということで受託試験というビジネスが出てきています。
 人材面では、当社は長年、プロパー中心の純血主義できたのですが、私が社長に就任してからは神戸製鋼所、松下電器産業など、いろいろな企業から人材を得て技術、組織・運営面を強化しました。またバブル崩壊後、学生が就職難であったときに、人材を採るチャンスだと考えて数年間で約80名を採用しました。かれらが今、中堅クラスとして頑張っています。

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沿革

 時代の進展による電気社会の発展と技術革新には目を見張るものがあります。21世紀は情報通信分野での技術革新が急速な社会変革を興すと予測され、電気を媒体とする高度情報化社会は電気の品質と信頼性を更に問われる時代となりました。

 一方、地球の環境問題が叫ばれる中で、温暖化は避けられない事実となり、各地で集中豪雨などの異常気象が起こり、電気の大敵である「雷」の発生頻度も高くなっています。また、高密度化した電子機器は低電圧化し、雷サージ・ノイズの影響を受けやすくなっております。

 あらゆる電気設備・機器から建物全てに及ぶ「外部雷・内部雷保護」に関して、半世紀以上に及ぶ豊富な経験を持つ当社は、雷対策のご要望にお答えできる日本唯一の「雷の総合メーカー」として、新しい21世紀、「IT時代」の社会ニーズに迅速に対応して参ります。

中小企業庁が選定した「元気なモノ作り中小企業300社」に選ばれましたが、ご感想をお聞かせください
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 当社は雷対策の専門メーカーとして避雷器と、その心臓部であるセラミックスの酸化亜鉛素子の開発から製造、販売、被害調査、対策提案などのコンサルティング、受託試験、電気工事までを一貫して手がけています。雷に関連する学問は気象学、物理学、地学、画像電気通信などと広範囲にわたります。当社はこれを横断的に見て、システムとして雷対策をコーディネートできるのが特徴であり、強みであると考えています。今回300社に選んでいただけましたのは、当社が雷対策に徹し、雷とその対策技術を極めたこと、もう一つはセラミックスの技術を極めた会社として評価していただいたものと思っています。

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 このたび経済産業省・中小企業庁より、高度な技術で日本や世界の製造業をリードする、「元気なモノ作り中小企業300社」が選定され、感謝状をいただきました。当社の紹介ページには、酸化亜鉛素子の研究開発と独自技術で、世界市場をめざす「日本唯一の雷の総合メーカー」として、今日までのアレスタの製品開発と普及活動、最新鋭の試験設備、雷写真コンテストの開催などが紹介されています。この事例集は小泉総理大臣と二階経済産業大臣の指示により発刊されたもので、巻頭には小泉総理から「中小企業が日本企業の元気の力と源泉」のメッセージが寄せられています。世界市場で高いシェアを誇る企業、高度な注文に対応している企業、独創的な技術を持つ企業が厳選され、優れた企業として「お墨付き」をいただき、今後の経済活動に弾みをつけて行きたいと考えております。
元気なモノ作り中小企業300社感謝状
二階経済産業大臣より授与された感謝状
今後の雷対策ビジネスをどう見ていますか
画像
 雷サージの影響を受けやすいコンピュータやマイコンを搭載した電気製品が増え、ユビキタス社会の到来やインターネットのさらなる普及により雷対策の市場は大きく拡大すると見ています。例えば落雷により無線LANや携帯電話の中継機能が壊されたり、インターネットで使われる暗号機能が誤作動しては、社会生活に大きな影響を与えますので、雷対策の重要性はますます高まります。雷対策市場はこれまで電源関係、通信関係と専門化され、棲み分けされていましたが、近年、固定電話も通信線と電源線が電話機の中でつながるなど電源と通信が一体となってきています。これからはトータルな対応が必要となってきます。今年3月に雷対策関連メーカーなど51社が集まり「日本雷保護システム工業会」を発足させました。業界が結束して雷対策の必要性の啓蒙などに取り組んでいきます。
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今後の事業戦略についてお聞かせください
画像 創業60周年の今年を再スタートの年として雷関係だけで売り上げ100億円を目指します。輸出は売り上げの8%程度ですが、これを30%にまで持っていきたい。完成品の輸出は大手コングロマリットとの競争が大変厳しい。それではその心臓部であるセラミックス、酸化亜鉛素子を供給したら、ライバルメーカーと取引ができるではないかと発想し、昨年から本格的に販売を始めたところ高い評価をいただいた。今後、海外市場は酸化亜鉛素子の供給を中心に伸ばしていきます。昨年、セラミックスの製造部門を分社化しましたのもこの一環ですし、セラミックスは様々な用途が期待できます。  家庭で個人が雷対策のできる避雷器を量販店を通じて販売していますが、十分にカバーできていない地域もあるため、7月からインターネット販売を始めました。家庭にマイコン搭載製品が増え、これからは一般の人も雷対策が必要な時代になります。

番外編(事業場・工場施設見学)

  ↓それぞれのサムネイル画像をクリックすると動画が再生されます
実験画像
放電実験(本社事業場)
実験画像
落雷被害シミュレーション
(本社事業場)
実験画像
放電実験(神戸工場)
独自に雷写真コンテストを実施していますね
画像 雷写真コンテストは一般の方々に雷についてもっと理解を深めていただこうと平成15年から始めました。賞金はグランプリ賞100万円です。入賞作品を収めた写真集を60周年記念、非売品として最近発刊しました。さらに東京・銀座の松坂屋などで展示会を開くなど、広く皆様に紹介しています。同時に、雷技術の手引き書発刊も行っています。また、尼崎駅前に雷のミュージアムを建設しようと用地を確保しています。建設時期は決めていませんが、見て、触れることで雷を身近に感じられるミュージアムにしたいと考えています。また、その地に新本社ビルを建てる構想も持っています。

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製品情報 家庭用耐雷システム図 産業用防雷・耐雷システム図
製品情報
JIS対応クラスI・IISPD
クラスI


クラスII
協約寸法SPD
直撃雷用SPD
>>LD-22E/LD-25E3
>>LD-22G・25G・26G
協約寸法SPD
>>LT-2T/LT-2TS
分電盤用SPD
>>LT-332/LT-332S
>>機器内蔵用SPD
低圧用避雷器
電源回路用
耐雷トランス
重要電源保護用
ホームアレスタシリーズ
家庭用耐雷製品
ホームアレスタシリーズ
外部・内部雷対策
弱電用避雷器
制御電源用
信号回路用
電話回線用
多回路用
制御電源・信号回路・電話回線用
特機製品
雷レーダー
リセットブレーカ
高圧用避雷器
屋外用
(柱上用)


屋内用
高調波引込現象防止装置
酸化亜鉛素子
第4回雷写真コンテスト
「よくわかる雷対策の基本と技術」表紙よくわかる
雷対策の
基本と技術


電気・電子機器の
雷保護

「よくわかる雷対策の基本と技術」表紙OTOWA LIGHTNING PHOTO CONTEST

OTOWA ELECTRIC CO.,LTD 60th ANNIVERSARY

音羽電機工業(株)本社事業所にて 取締役社長 吉田 修 氏
聞き手   財団法人経済産業調査会編集特別顧問 岡村 信克

この記事は当会の 会員資料 および 経済産業公報(2006年 9月 8日号)に掲載されます。
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