(財)経済産業調査会ロゴ <<< 前の画面へ戻るお問い合わせサイトマップTOPページ刊行物のご案内
リレーエッセイご執筆者に次号のご執筆者をご紹介頂きます2014. 9.  RIETI  LETTER
「甘酸っぱい日常でいこう!」顔画像と経歴



  株式会社GRA 代表取締役CEO
NPO法人GRA 代表理事
岩佐 大輝

 最近はドキドキ、ワクワク、つまり「甘酸っぱい」感覚を最も大切にしている。何か重要な判断を迫られた場合にはそれが「甘酸っぱいか?」で決める。甘酸っぱいとは、人生の初デートで最初に手をつなぐ瞬間、手と手が触れるか触れないか、ギリギリの瞬間、あの感覚のことだ。ちなみにエロじゃない。エロとは全然違う。まあ、この感覚を言葉で説明するのはとっても難しいのだけど、とにかくドキドキ、ワクワクのこと。大切なのは仕事でも遊びでも家庭でもあらゆる場所に甘酸っぱさを創りだせるかだ。

 甘酸っぱさは強いソワソワ感をともなって、僕らの潜在能力を究極的なレベルまで引き出してくれる。甘酸っぱくない人の多くは残念ながら潜在能力の25%くらいしか使えていない。甘酸っぱいモードに入ると潜在能力の100%近くまで発揮できる。だから、甘酸っぱいスイッチをいつでもオンに出来る力を身に着けておければ、同じことをよーいドンでスタートしたらほとんどの場合、誰にも負けないスピードで突っ走ることができる。仕事でも遊びでも。人生を豊かにするものを一つだけあげよと言われたら、間違いなく甘酸っぱさと答える。甘酸っぱさこそすべてだ。

 じゃあどうやったら甘酸っぱくなれるか?たった四つのコツがある。これを意識すれば誰でも甘酸っぱくなれる。

 一.迷ったらすぐにやる「実行実現」
 二.全速力で突っ走る「電光石火」
 三.多くの仲間と共にやる「価値共創」
 四. 人や社会の役に立つことをやる「自利利他」

 これを続けると、あっという間に甘酸っぱくなれる。

RIETI LETTER 表紙画像
 甘酸っぱい人のところには、人がたくさん集まってくる。しかもなぜかイケてる人が集まってくる。ソワソワ感でいっぱいになる。そしていつの間にか彼ら彼女らが甘酸っぱくなり、次第にその周りの人も甘酸っぱくなる。甘酸っぱい畑ができる。甘酸っぱい畑には出会いが沢山ある。それこそがイノベーションの源泉だ。

 経営者やリーダーの一番の役割はイノベーションが起きやすい環境を創っておくこと。つまり甘酸っぱい畑を耕しておくことだ。その為の努力はひとつも惜しんではならないのだが、そのためにまずは自分自身が甘酸っぱくなくてはならない。

 甘酸っぱくなれるコツをもう一つ忘れていた。美味しいイチゴをとにかく食べまくること。24歳で起業したIT会社をひとに任せ、故郷の宮城県山元町に戻りイチゴ作りを始めてからもうすぐ三年になる。山元町のミガキイチゴはあっという間に日本で大ブレーク。東京の百貨店でひと粒1000円で売られるブランドになった。そしてミガキイチゴは海を越えてインドにも進出した。三年前、何もなかった場所にたくさんの人が集まってきて、新しいものが次々と創造されている。これはすべて甘酸っぱさのパワーだ。



次号は、NPO 法人「支倉プログラム」代表理事のレナータ・ピアッツア氏にお願いします。
リレーエッセイ 「「甘酸っぱい日常でいこう!」」  (リーチレター 2014年9月号)  株式会社GRA 代表取締役CEO NPO法人GRA 代表理事  岩佐 大輝

 info@chosakai.or.jp
 http://www.chosakai.or.jp/

無断転載を禁じます 一般財団法人経済産業調査会
Copyright 1998-2006 Reserch Institute of Economy, Trade and Industry.
<<< 前の画面へ戻るお問い合わせサイトマップTOPページ刊行物のご案内